汗かくメディア2023選考結果のお知らせ

アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム汗かくメディア2023選考結果のお知らせ

子どもたちに新しい世界の扉を開く、新しい「あそび」のきっかけとなる作品を全国公募し、このたび、3つの作品が「汗かくメディア賞」に選ばれました。

愛知県児童総合センターは、屋内型大型児童館として1996年に開館し、常に子どもたちに新鮮な驚きと発見をもたらすあそびの開発を行なってきました。その一環として、開館以来「アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム」として、アートの視点による新しいあそびの提案を永年、全国公募してきました。一旦公募に区切りをつけ、2019年募集再開を機に、さらに[アート]と[あそび]と[メディア]の原点に立ち返り、子どもたちが新鮮な視点で世界に主体的にかかわり、新しいコミュニケーションや表現を可能にするあそびのプログラムやあそび環境への提案を今後も期待し続けます。

2023年1月15日から3月12日まで『アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム2023 汗かくメディア』と題し、さまざまなメディア(媒体)による作品の全国公募を行ない、27作品の提案がありました。

審査の結果、下記の3作品を、『アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム2023・汗かくメディア賞』として選考しました。
選考された作品は2023年10月中に愛知県児童総合センターで、子どもをはじめとした幅広い方々が体験できる参加型展覧会として実現します。

 

せんたくびより   [ 川合 由美 ]
■作品説明

大人より子どものほうが楽しいもの、面白いものには敏感で、大人がこれで大丈夫かなと思うことでも、それ以上の楽しさを生み出せる力があると思います。
主体は子どもたちですが、子どもたちが日常にあるものや、普段は遊びではないものに面白がる様子を見て、大人に新たな発見があったり、想像より多くの要素が必要ないことに気がつくような企画をしたいと思っています。
「せんたくびより」には遊び方や決まりはありません。
私が置いておくのはたくさんの服、たくさんのハンガー、それが上下したり回ったりして空間をつくります。
子どもたちが入ることで見えてくる企画なのでどんな化学反応が起こるのかとても楽しみです。

■プロフィール

2021年名古屋芸術大学スペースデザインコース卒業後、東京立川にあるPLAY! PARKのキュレーターを中心に遊具の企画制作や美術館の展覧会に合わせたワークショップの企画など、子どもたちと面白いを作っています。

Human Tools [ 竹村明奈]
■作品説明

Human Toolsは、身体性を伴ったツールとして、自由な発想や直感的な創 作を引き出すことを目指したプロダクトです。ツールに自分自身を合わせ るのではなく、身体の動きにツールを合わせることで、自由な発想やのび のびとした動きを解放することを考えました。普段手元で扱っている文房 具と身体を掛け合わせることで、自分自身をツール化できるプロダクトを 制作しました。 このプロダクトによって、ツールが身体の延長線のように腕を大きく動か したり、はねたり、回ったり。全身を大きく使って描くことを遊びにし て、描く感触や動きを一緒に楽しみましょう。

■プロフィール

1999年生まれ。東京出身。 武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科を 2023年に卒業。

ヒカリのどっとっと [ ヒカリであそぶせんせい ]
■作品説明

あらぬところが光で照らされていて、不思議に思ったことがありませんか? 光の元を辿ってみると、窓ガラスなどに反射した太陽の光だったりします。「ヒカリのどっとっと」は、たくさんの鏡を使った光あそびです。点光源を複数の鏡で反射させて壁に絵を描いたり、光源の位置を動かして反射した光が一斉に動く様子に驚いたり…  簡単なしつらえで、アタマとココロ、カラダをバランスよく使うことのできるあそびの提案です。

■プロフィール

「ヒカリであそぶせんせい」
札幌市立大学のデザイン学部教員3名のグループ。各々の専門は、プロダクトデザイン(細谷)、情報科学・人工知能(吉田)、ユニバーサルデザイン(小宮)と色々ですが、今回はそれぞれの専門性を持ち寄り「あそびのデザイン」を試みました。