アートと遊びと子どもをつなぐメディアプログラム2025 汗かくメディア受賞作品公開展示
次回開催日:2025年10月4日(土)
- 会期
2025年10月4日(土)から10月19日(日) 土・日曜日、祝日を中心に体験プログラムを実施、平日は展示となる場合があります。 - 会期中の休館日
10月7日(火)、14日(火) - 時間
10:00ー16:00(開館時間は9:00-17:00)
愛知県児童総合センターでは、子どもたちの健全な育成を支援する「遊び」に「アート」を取り入れることで、新鮮な気づきを生むあそびのプログラムの開発に取り組んできました。
遊びの中で子どもたちは、緩やかなルールのもとで自由に自分を表現し、それが認められ、受け入れられる体験や、他者との間で自分自身を確かめる経験をすることで、自分の感性に自信を深め、確かな自己の存在を持つ基盤をつくっていきます。子どもたちの成長にとって重要な要素である「遊び」に「アート」が加わることで、新たな視点や表現が提示され、日常の縛りから解放されるような、さまざまな気づきや驚きに満ちた体験が生まれると考えています。
あそびのプログラム開発の一環として開館当初から行ってきた公募では、これまでに多種多様なメディアを通じたあそびのプログラムが提案され、子どもたちが自由に考え、工夫し、柔軟に発展させながら、心も身体も汗をかいて遊ぶことのできる新しい遊びが実現してきました。今年も「汗かくメディア賞」として選出された3つの作品から、どんな遊びが実現したのか、ぜひ実際に体験してみてください。
コロコロ着物
山田 なつみ
和柄には模様により様々な意味合いがあり、その中には子どもへの健康や成長祈願等もあります。
今回は紙で模した振り袖に子ども達に模様を描いてもらいます。方法としては、粘着カーペットクリーナーの「コロコロ」に毛糸や梱包材等を巻き付け、水性絵具で描いていくものです。
出来上がった模様にはそれぞれ「願い事」を付けてもらい子ども達の願いが沢山詰まった着物を作ります。会期中は完成した着物作品を羽織る事ができます。
場所 チャレンジタワー

プロフィール
名古屋芸術大学 卒業
仕事と家事育児を両立しながら作家活動をしており、子どもとの生活の中で得た気付きを作品に取り入れて制作している。今年から一宮市にて月一で子ども向けワークショップを行っている。
amumaku→?
-遊びが発展する未完成の遊びコンテンツ-
小松 千聖

amumaku→?は、大きな編み機で編んだり巻いたりして遊びアイテムを作り、こどもたち自身で遊び場を作り上げていくコンテンツです。指先も全身も使い、一人でもみんなでも、時には大人も楽しめます。今回の企画では、実際にこどもたちが作ったものを施設の遊具として使用することで、 自分たちで遊び場を作り上げていく楽しさや達成感を味わってもらいたいです。そして、愛知県児童総合センター×amumaku→?× こどもたちで、こどもたちが考えた遊びが広がる、豊かなアイデアで溢れた遊び空間を作りたいと考えています。
場所 アトリウム
プロフィール
名古屋芸術大学スペースデザインコースを2025年に卒業後、大学院に進学。現在は、人とモノの関係性におけるこどもの遊び及び遊びコンテンツのあり方について研究を行っている。
オノマトペがうまれるところ
山口 果那 + 岡村 美紀
「さらさら」「ぷるぷる」「ざあざあ」——
オノマトペは、音のひびきで意味をあらわす、ことばのはじまりのような存在です。この作品では、塔のスロープを歩くことで、まだ意味を持たない音がうまれ、ほかの音と重なり合いながら、ひとつの風景を形づくっていきます。
耳を澄ませたとき、音は少しずつイメージをまとい、オノマトペとして意味を帯びはじめます。いくつものオノマトペが響き合うことで、新しい音と意味の場が生まれていくのです。
ことばのはじまりの感覚を、ぜひからだで味わってみてください。
場所 チャレンジタワー

プロフィール
山口 果那
大阪府出身。筑波大学大学院博士後期課程1年。身の回りの小さな事象に耳を向け、その対象の特性を活かして遊ぶ方法を模索中。現在は傘に当たる雨音や傘の空間性について研究している。
ミキオ( 岡村 美紀 )
信州高山村出身。筑波大学大学院博士前期課程2年。空想をはじめたくなるような、ふしぎな知覚をうみだす表現を探索中。現在は音象徴性を反映する映像や造形生成について研究している。