特集 あのねっと発「テーマトーキング」
子育ての7割をになうお父さんも。
編集部  今日は「父母の役割って決まりあるの?」というテーマで、話をすすめたいと思います。そこで、まず皆さんのご家庭では、子育ての役割分担をどのようにしているのか、そしてその役割分担について工夫していることがあれば、それもお話しいただきたいんですが、今日ご夫婦で出席された中島さんはいかがでしょうか。

亜紀さん  特に2人で話し合ってはいないんです。子どもはいま2歳で、生まれるときに私が自然に仕事をやめたという感じで、ふだん、夫(智さん)は子どもが寝てから帰ってきて、朝少し顔を合わせるという生活なので、時間的には私がやらないとしょうがない。
 私が片づけものをしている時とかは、ミルクを飲ませたり、オムツを替えたりはしてくれたし、買い物にも行ってくれるので、100%私が部屋にこもって子育てをしているわけではないですね。親や友人が近くにいて相談もできますし。

智さん  ぼくは休みの日にしか子どもの相手をできないので、けっこう楽しみなんです。たいてい午前中は子どもと2人で出かけます。本屋に連れて行くとぼくの用事が終わってもなかなか帰ろうとしなくて、気に入っているみたいです。一緒にいると何をやるかわからなくて面白いし、先週できなかったことが今週できたりして、変化があって楽しい。最初は、子どもがいると掃除もできないから、(隣の亜紀さんを見ながら)休みの日は「連れて行け」という感じで(笑)、義務みたいだったんですが。

亜紀さん  私としては、父親と子ども2人だけの時間をもって、例えばお父さんといる時はお菓子を買ってもらえるというような、「お母さんには内緒」というのを作ってほしいんです。そうすると、子どもがそれを楽しみにすると思うんです。それと、子どもから要求されて私が困ったときは「お父さんと一緒にね」と言ったりして、全部お父さんを持ち出す。日頃、姿が見えないことでお父さんを便利に使わさせてもらってる(笑)。

智さん  ぼくは「子どもがいるから2人で遊べない」というのはイヤなので、行きたいコンサートがあれば、その会場で託児を頼んだりして、親以外の人に子どもを任せるのも特に抵抗はありません。

編集部  次は、夫婦で働いていらっしゃる中野さんのご家庭ではいかがですか?

中野さん  うちは小学1年と保育園の年長の2人で、7割ぐらいは私が育児を受け持っていると自負しています。というのは通勤時間が私は30分、妻は1時間半かかるので、環境や物理的なことから私が主にやるしかない。妻を見ていて、家にこもって子育てをしたら、おそらく育児ノイローゼになるだろうと思ったし、社会に出て生き生きしていてくれた方がいいので、仕事をやめてほしいと言ったことはありません。
 生後4カ月から早朝・延長をふくめて0歳児保育を頼んで、私が送り迎えをし、帰ってミルクや離乳食を作ったり。子どもが病気のときには、近くに住む私の両親に頼むこともありますが、保育園で熱を出すと私に電話がかかってくるので、休暇をとって早退し病院に連れて行く。いま上の子は学童保育をお願いしてます。
 そういう生活をずっと続けてみて、「私ひとりで育てられるくらい何でもやろう」という心構えを持ちましたね。子どもに対しては、できるだけ要求をくみ入れるようにしています。私は甘い方で妻は厳しいんですが、保育園も含めて接し方の規準はいくつかあっていいと思ってます。

編集部  最後に、5人のお子さんがいらっしゃる柳田さんのご家庭ではいかがですか?

柳田さん  私は小学5年・4年・3年・保育園年中・0歳の5人の子がいます。夫は自営業で、お盆休みもお正月もなく、日曜・祝日も出なきゃいけないことが大半なので、ほとんど私が育児をやっています。よく「大変ですね」と言われますが、その場に応じて流れで子育てしているという感じで、全然苦痛じゃないし、上の3人は子ども同士で遊んでくれるので手がかからない。特に秘訣というのはないんですよね。


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