あのねっと 今号の特集テーマ 子育てに、よろこびを感じるとき  
世界の親ゴコロ フィンランド編

パルム・マルコ・サカリさん
Palm Marko Sakari
フィンランド中部のクオピオ出身。40歳。設計士。2001年に来日。妻の三津子さん、6歳の颯人(はやと)くん、5歳の魁人(かいと)くんと名古屋市に住む。
夏は別荘、冬は雪遊び
 フィンランドの夏は夜1時ごろでも明るいんですが、冬は明るいのは4時間ぐらいだけ。だから、マイナス20度でも赤ちゃんに厚着をさせてベランダで日光浴させたり、風邪を引いていても窓をあけて外の空気を吸わせたりします。
 みんなサマーハウス(別荘)を持っていて、夏休みには僕も湖の見えるサマーハウスで過ごし、虫取りや魚釣りをしました。セミやカブトムシはいなくて、小さい虫ばかりです。誰のカエルが一番よく跳ぶか、友だちと競争したりもしました。
 冬は雪が1メートルぐらい積もるので、屋根から雪の上にジャンプしたり、街のスケートリンクや凍った湖でスケートしたり。みんな自分のスケートシューズを持っているんですよ。また、フィンランドではサウナが普及していて、季節に関係なく子どもも1〜2歳からサウナに入って体を温めます。
お父さんも産休&育休
 フィンランドでは、夫婦共働きが普通です。仕事はだいたい夕方5時に終わり、家事や子育ては夫婦が一緒にやります。出産後は3〜4日で退院し、お父さんも産休や育休をしっかりとります。3世代同居することはほとんどないので、仕事に復帰するときには保育園に子どもを入れ、夫婦でお酒を飲みに行くときには友だちやベビーシッターに預けます。
 子どもは18歳を過ぎると親から独立し、家に帰るのはクリスマスぐらい。フィンランドのクリスマスは24日のイブが重要で、親戚が家に集まって大きなポークを食べたり。そして、フィンランドはサンタクロース発祥の地。本当にサンタクロースがプレゼントを届けに来てくれるんですよ。
小学校に歯科がある
 フィンランドは税金が高い半面、福祉・教育・医療が充実しています。子どもが生まれると、哺乳びんから服やベビーベッドまで育児用品がそろった「赤ちゃんセット」が国からもらえます。小学校では、教科書はもちろん、ノート・ハサミ・ノリなどの副教材も支給。給食費も無料で、僕が通っていた小学校では希望すれば簡単な朝食も出ました。また、キシリトールの国なので歯のケアを大事にし、小学校の中に歯科があるのが普通。授業中でも受診でき、歯列矯正も無料です。
 僕は、あいさつなどのマナーが一番大事だと思っているので、子どもたちには小さいころから教えています。でも、あとは子ども自身が考えること。将来について親がプレッシャーをかけるのはよくないと思っています。
妻の三津子さんからひとこと
日本とフィンランドの違いには、驚くことばかりです。子どもに対しては「何でも人並みに」と私は期待してしまい、夫婦で衝突することもありますが、話し合うことを大事にしています。子どもには、教科書だけでなく生活の中でいろんなことを学んでほしいですね。