
普段僕達は、自分の身の回りで鳴っている音をどれだけ意識しているでしょうか?大体どこからどんな音が出ているのか予想がつくし、気になる音楽や話以外は耳に入って来ません。鳥の鳴き声、商店街のスピーカーから流れてくる音楽、車の走る音や工場の音、話し声や怒鳴り声、雨の音や足音だってあります。耳あたりの良い音も耳障りな音も本当は廻りにいっぱいあって、たまにそんな事を意識してみても良いんじゃないかなあ?と思い、今回の作品製作に至りました。
駅の改札口付近でみかける伝言板は、前時代的で不確かな印象を持たれがちですが、そこにメッセージを残す行為で一つの「場所」を通る人同士を繋ぐ現代でも有効なメディアです。また、楽器を演奏する、というとすごく難しそうに思われがちですが、実は音を出すことは誰にでも出来ることであり、その喜びは誰でも味わうことができます。そこで、駅の伝言板のような形をした「伝音板」という音の出る装置を製作し、音を鳴らす楽しさ、音が伝わる面白さ、予想外の事が起きる面白さを体験してもらおうと思いました。鉄枠に長さの違う鉄の筒など音の出るものを並べ、その後ろにスピーカーの付いた板を置いた「伝音板」という楽器のようなものを2つ用意します(以下伝音板1、伝音板2とする。)。次に、2つの伝音板を離して向い合せで配置し、マイクをセットします。子ども達にはこの2つの伝音板を自由にマレットで叩いたり触ったりしてもらいます。
伝音板1を鳴らすと、音が伝音板2のスピーカーから流れてきます。また、伝音板2を鳴らすと、音が伝音板1のスピーカーから流れてきます。スピーカーから流れてくる音は鉄の筒の中の残響を拾うものであったり、音響効果を加えたものであったり、楽器によって様々で、かつ見た目からは予測のつかないものです。 楽器を演奏しようとすると予想外のところから、予想外の音が!そんな体験を通して身の廻りの音に意識を向けてみる。そんなきっかけになれば、と思っています。
shogi
メンバー:飯田英貴、三宅和彦、刀根未来、遠藤剛 週末に集まり、屋外での即興演奏を通して普段の生活と音楽の関係や、外部環境が感覚に与える影響について、日々実験、研究をしています。
http://www.myspace.com/shogijapan